新型コロナは弱毒化したのか|弱毒化とは?



引用記事は、今、最も関心の高いテーマについてです。周辺事項を丁寧に説明していて全体に分かりやすい。

基本を理解すれば簡単な理屈。

強毒性のウイルスは感染している相手(人)を破壊してしまうので、感染先の人が死ぬと自分も死んでしまい、感染を継続できない。強毒性ウイルスが生き残るには、相手が死ぬ前に感染先を見付けなければいけない。最初の流行で学習した人間側は隔離を徹底して感染機会を与えてくれない。結果、強毒性ウイルスの生存確率は低くなる。

第2波の死亡者が第1波と比べて 少ない理由だ。

しかし、

大事なことは変異性。弱毒化しているウイルスは条件が整えば簡単に強毒化する。ウイルスの持つ戦略は単純ではなさそうだ。

戦略①:

  • 短時間に多くの感染先が存在する環境。 多くの人と短時間で接触する。密集でなくて構わない。移動。これらは強毒化変異を促す筈だ。
戦略②:
  • 長時間潜伏。忘れた頃に発症。これは最初からこの新型コロナの特徴だが、更に静かにさらに長期間の潜伏へ変異している可能性あり。
戦略③:
  • サイレンスキラー。発症しさせないでダメージを残していく。ダメージを与える臓器・ダメージの与え方が直ぐに宿主に致命的なものを回避する毒性。一見、重症化しないから、長期間のウイルス感染状態が続く。
  1. 3つの戦略が同時進行している可能性もある。



⇒|新型コロナウイルス弱毒化の正しい理解?




 

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61663

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新型コロナは弱毒化したのか


「東京型」コロナウイルスの出現でコロナとの戦い方は変わるのか
2020.8.12(水)

(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

 今年の夏は、いつもと違う。いうまでもなく、コロナ禍にあるからだ。

 いわゆる水際対策の遅れから、中国湖北省武漢市で昨年12月に確認された新型コロナウイルスが日本に上陸すると、国内で感染が拡大し、4月には改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出された。その効果もあってか、5月には感染拡大も終息の方向に向かったが、6月から経済活動を再開すると、東京を中心に再び感染が広まっている。

国と地方の方針バラバラで困惑する国民


 東京都では7月に入ると、1日ごとの新規感染者数が100人、200人、300人と増え続け、ついには400人を超えるようになり、8月には3桁を割らない日はなくなった。これに連鎖するように全国でも感染者が急増している。

 しかし、政府は感染予防を呼びかけるだけで無策だ。

 9日に会見した安倍晋三首相は、緊急事態宣言の再発令に慎重な考えを示し、現状について「感染者数の増加に対し、入院や重症化する方々の割合は低い状況が続いている」と言い訳する。菅義偉官房長官も「大事なのは重症者の数だ」と会見で繰り返す。確かに、東京都でピーク時に105人だった重症者が、8月には20人前後で収まっているなど、不思議な状況が続く。それをいいことに、むしろ経済活動を促進させるため、7月に東京を除外してはじめた「Go To トラベル キャンペーン」を継続している。

 この状況に、小池百合子東京都知事は8月3日から、都内の飲食店とカラオケ店の営業を夜の10時までとするように要請。さらには、このお盆の帰省を控えるように呼びかけた。東北をはじめ複数の県知事も、東京からの帰省を自粛するように表明している。ウイルスを持ち込まれたくないからだ。それでも安倍首相は、9日の会見でお盆の帰省は「一律の自粛を求めるものではない」としている。

 国と地方の政策はまったくあべこべになっている。結局、帰省を控えるべきなのか、個人の判断に委ねられることになり、コロナ対策の先行きが不透明になっている。

 ところが、ここへきて“打つ手なし”の安倍政権に、「神風」が吹きそうなことが起きている。

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https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61663?page=2


コロナウイルスは弱毒化した?


 国立感染症研究所が今月になって公表したところによると、緊急事態宣言が解けたあと、6月から東京を中心に感染が拡大した新型コロナウイルスは、それまでのものと遺伝子配列が変化している、というのだ。いわば、ニュータイプの「東京型」とでも呼ぶべきウイルスに変容したものが、全国に急拡大しているのだ。

 国内で最初の感染者が見つかったのは、今年1月のことだった。この時は発生源とされる武漢市から持ち込まれたタイプのものだった。この「武漢型」が欧州に伝播すると、そこで遺伝子配列に変化が起こり、3月には欧州からの帰国者が持ち込んだ「欧州型」が、日本国内で同時多発的なクラスターとなって感染が広まった。これに対して、日本は緊急事態宣言で立ち向かい、一旦は収束に向かった。

 ところが6月から、東京を中心にクラスターの多発が見られるようになったウイルスは、ゲノム情報を分析すると、欧州型から突如として変化、拡散したものであることがわかったのだ。

 国立感染症研究所によれば、この新型コロナウイルスの遺伝子配列は、1年間に24.1カ所が変化するとされる。1カ月だと2カ所になる。6月に確認された「東京型」は、3月に国内で確認された「欧州型」から、6カ所が変化していた。3カ月で6カ所だから、この変異のスピードにも合致している。しかも、いまでは「武漢型」は確認できていない。いま日本には第3のタイプが、経済活動の再開と同時に地方出張などによって、全国に拡大していったことになる。

 ただし、遺伝子の配列の変化だけでは、人体にどのような影響の変化をもたらすのか、判断はできない。臨床や疫学調査が必要になってくる。

 そうすると、若者を中心に軽症もしくは無症状で感染が拡大していく現状を照らし合わせると、検査実施数が増えた、あるいは医療現場が修練された、という事情があるにはせよ、全体的に感染力が増して、重症化しにくい傾向にあるようにうかがわれる。

 国立感染症研究所が遺伝子配列の変化を公表する8月5日以前には、こうした状況判断だけで、ウイルスは弱毒化しているのではないか、という声がSNS上であがり、一部で報道もみられた。これに専門家は科学的な根拠はないとして、否定的な見解を示していた。検査数が増え、以前に比べて軽症者や無症状の感染も発見できるようになったため、感染者全体に占める重症者の割合が小さく見えるだけだ、と主張していた。

 だが、それでは重症者の数そのものが減っている説明にはならない。

 だからといって、遺伝子配列の変化がすぐさま弱毒化の証明につながるものでもない。
“旧型”コロナウイルスの感染症は「ただの風…

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https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61663?page=3

 しかし、もしも実際にウイルスの変化によって重症化しにくくなっているのならば、「大事なのは重症者の数だ」と繰り返して、経済活動の再開を推し進めた政府の方針には追い風となる。

 いや、それどころではない。感染者が多くても、重症化しにくく、軽症もしくは無症状で済んでしまうとなると、もはやこれは「ただの風邪」のレベルになってしまう。

“旧型”コロナウイルスの感染症は「ただの風邪」


 新型コロナウイルスというだけに、旧来のコロナウイルスも存在する。それが4つのタイプがあった。そこにSARS(重症呼吸器系症候群)が加わり、次にMERS(中東呼吸器症候群)が加わって、今回で7つ目のコロナウイルスが確認されたことになる。旧来の4つのタイプに感染すると、これが「風邪」の症状となって現れる。もちろん「ただの風邪」といってもこじらせると肺炎にもなるし、生命の危機に瀕することもある。

 新型コロナウイルスが変異を繰り返して、勝手に弱毒化して、ただの風邪と同じことになってしまえば、後手後手にまわり、いまやほぼ無策ともいえる政府方針に味方することになる。ただの風邪が「カミカゼ」に変わる。戦後75年の夏に吹く「神風」だ。

 ただ、それで済まされることだろうか。ウイルスは変異する。1カ月に2カ所の遺伝子配列が変わる。それが突如として強毒化する可能性も秘めている。その時に、無策であっていいはずもあるまい。




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