リバランス:変動費+固定費

 


1. 前提となる基本の式
日経平均の値を \(X\)、その時のあなたの資産合計を \(Y\) とします。
株価に連動する仕組み(ファンドなど)の大きさを表す係数を \(A\)、株価に全く連動しない安全資産を \(Z\) と置きます。
\(Y=AX+Z\)
データが3パターン(\(X_1, Y_1\)、\(X_2, Y_2\)、\(X_3, Y_3\))あるとき、式は以下の3つ成り立ちます。
  1. \(Y_1 = AX_1 + Z\)
  2. \(Y_2 = AX_2 + Z\)
  3. \(Y_3 = AX_3 + Z\)
数学的には、未知数(分からない数字)が \(A\) と \(Z\) の2つだけなので、3つのうち2つのデータがあれば安全資産 \(Z\) をぴったり特定できます。

2. 安全資産(Z)を求める計算式
2つのデータ(例えば1番目と2番目)を使って、\(A\)を消去して\(Z\)だけを残すように変形すると、以下のシンプルな計算式になります。
\(Z=\frac{X_{2}Y_{1}-X_{1}Y_{2}}{X_{2}-X_{1}}\)
式の意味(直感的な理解)
この式は、「日経平均が変化した割合」と「資産が変化した割合」のズレから、株価に影響されていない固定の金額(安全資産)をあぶり出す計算を行っています。

3. 具体例での計算(シミュレーション)
分かりやすい数字を当てはめてみましょう。
  • データ1: 日経平均(\(X_{1}\))が 4万円 のとき、資産合計(\(Y_{1}\))は 550万円 だった。
  • データ2: 日経平均(\(X_{2}\))が 7万円 に上がったとき、資産合計(\(Y_{2}\))は 760万円 になった。
この数値を上の式に当てはめます。
\(Z=\frac{(70,000\times 5,500,000)-(40,000\times 7,600,000)}{70,000-40,000}\)
\(Z=\frac{385,000,000,000-304,000,000,000}{30,000}\)
\(Z=\frac{81,000,000,000}{30,000}=2,700,000\)
  • 計算結果:安全資産(\(Z\))は 270万円 と分かります。
  • (参考:このとき連動係数 \(A\) は70となり、日経平均ファンドを100万円の時に買って今700万円になっている、まさにあなたのイメージ通りの状態になります)

4. 3つのデータ(X3, Y3)がある場合の注意点
データが3つある場合、どの2つを選んでも理論上は同じ \(Z\) になるはずです。
しかし、現実の資産は「日経平均以外の株(米国株など)も混ざっている」「途中で配当金が入った」「生活費で現金を出し入れした」などの理由で、\(Z\) の値が毎回少しずつズレてしまいます。
もし3つのデータで計算して \(Z\) がバラバラになる場合は、3つのデータの平均値を採る「最小二乗法」という統計的な計算(高校数学の「データの分析」や大学の統計学で習う方法)を使うことで、最も現実に近い安全資産の額を1つに割り出すことができます。



過去 30 日間

過去 1 年間

Masumi

人気の投稿