心神喪失|刑法第39条

ジリアン・ホフマン (著) 

心神喪失

刑法第39条

  1. 心神喪失者の行為は、罰しない。
  2. 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

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心神喪失=善悪の判断や行動を自制する能力が完全に失われた状態。刑法39条は心神喪失者には刑事責任能力がないとして、犯罪行為を「罰しない」と規定する。この能力が著しく低下した状態は「心神耗弱」とされ「刑を減軽する」と定めている。刑事裁判では、医師の精神鑑定に基づき、裁判所が刑事責任能力の有無を判断する。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211104-OYT1T50117/

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asahi.com/articles/ASPC4

被告は治療を」裁判長が説諭、遺族「納得できない」 神戸5人殺傷 

kobe-np.co.jp/news/jiken/202

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心神喪失と刑法第39条

全く出来損ないの法律と言っていい。

実際の運用は難しい。

加えて、罪が消えても被害は残るので、バランスしない。

心神喪失のものを放置することは極めて無責任な態度で重大な過失である筈だ。

ペットは物品扱いで人に噛みついたらペットの保護者が責任を負う構造になっている。

何の責任も負えない心神喪失者は物品扱いとするなら、管理者/保護者の責任は当然で、更には、心神喪失に至らせた関係者も同罪だろう。

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心神喪失は脳機能の傷害。先天性あるいは病気怪我などによる脳障害を原因することもあるが、後天的な、宗教、薬物、強度ストレス、その他の要因で判断力を失うこともある。

心神喪失が、日常的慢性的なものもあれば、断続的なもの、一過性のものなどがある。

犯罪相当の行為の時に、心神喪失状態かどうかは、推定するしかない。客観的な判断手段がない。担当の医師は何らかの所見は出すだろうが、後付けの診断で推定するだけ。その時の状態は分かる訳がない。自分の少ない(?)経験や思い込みの範疇を超えることは至難。

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逆の発想もある。

戦争や出入で人殺しに向かう時は薬物を身体に入れて、罪悪感を喪失させることがある。意図的に心神喪失状態を作り出している訳だ。酒類がその役割を果たすこともある。

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意図された心神喪失。

心神喪失を装う。もしくは時々心神喪失のものが、犯罪の時も心神喪失であったと主張する。薬物を入れて、犯罪を犯す。全て覚えていないと主張する。

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犯罪助長

安易な刑法第39条の適用は犯罪を助長する懸念があることを裁判官は知るべき。犯罪を誘発させても責任は取りようがない筈。刑法第39条が持つ負の側面について検証売ることと、本来はどのような法律であるべきか。加害者の人権は被害者に優先するなどと言った原則でもある筈はない。

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神戸5人殺傷事件の裁判

先ず、どのような罪かを言うべきだ。次に、誰がその罪を受け止めるべきかを言うべきだろう。

被告は治療って、治療できるくらいなら、それを怠っていたのは誰なんだ?。そいつの責任だろう。最終的には国の責任かも知れない。

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