花束と涙の話

花束と涙と来ると花嫁が登場するのが相場だが、シルバー世代ではまた違ったものになる。年末、退職を果たした訳だが、この歳で家人を泣かすことになるとは思わなかった。大泣きされたわけでもないし、さめざめと泣かれた訳でもない。うっすら涙をためたのを見ただけだ。気丈な家人は「変な会社ね、花束の一つもないなんて」と言って、直ぐに次のことに掛かっていた。日ごろの行いの悪さがこういうところに露呈したかと、ぐさっときた。

花束なんて自分ではどうでもよいと思うことも出来たが、家人からすれば、いきなり会社を辞めるわけだし、退職時に花束も持って帰ってこないのだから、どうみても普通ではないと思ったのかもしれない。リストラされたかな。まあ、精神的には否定できない面もあるが、。

こうしてみると例のナガヌマさんが花束に拘った理由も少し理解できた。彼は愛妻家だったのだ。

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