成長と分配|新しい資本主義の正体



岸田文雄が唐突に新しい資本主義などと言い始めた。

トマ・ピケティ」の格差是正の提唱に共鳴するものだったのか。

ピケティはGAFAMに代表される超突出企業の問題よりも、金融資本の自己成長の問題を注視していたと思うが、あるい既得権益の優位性に対する警鐘を鳴らしていたと思うが、

いずれにしても格差問題を克服して世界は新しいバランスに向けて動き始めている。

その流れを、岸田文は意識し始めているかのようだ。

反対意見の識者もいる。

アベノミクス下(禍?)の日本は、殆ど成長を遂げることが出来ず、皮肉にも欧米が問題視する極端な格差は生まれていない。

成長の代償として生まれた格差。その図式が日本には生じていない。そういう考えだ。

まだ十分加速できていない車(日本)に、ブレーキを踏めというのか。確かに、車から振り落とされる人は居なくなるだろうが、殆ど止まったような車では全員が立ち往生して飢え死にしないか。というものだ。

世界と日本は別のゲームをしているみたい?

企業化した専制国家の台頭は更に別のゲームを始めている。

「人権ゲーム」×「資本主義」

暫く前から日本の若者の海外志向は希薄になった。保守化というより無関心化だ。分別よく身の程を弁えて、自分の世界に浸っている。

既得権に胡坐をかいてぬくぬくしている連中がいる。政治家が家業になっている連中とその取巻き。こいつらが、保守化と停滞を担っている。コップの中の利権を操って飯を食っている連中。

2世3世議員には官僚も手が抜けない。

既得権化してそれにしがみ付く連中は何処にでもいる。右にも左にもいる。何処の国にもいる。専制国家にも。

不断の変化を受け入れない人たち。

競争社会とは?

全ての個人に等しく成長機会を与える社会。あるいは価値創造に従事するチャンスが得られる社会。

組織を作ってピラミッドを構成し守ろうとする社会。組織の保護バイアスに自分を委ねる社会。窮屈だけど安全安心。人間の出来にばらつきが無ければピラミッドは永遠に続くかもしれない。いずれ階層と能力に矛盾が生まれる。ますます既得権を強化する。いびつなピラミッド。競争を否定すれば自分で崩壊が始まる。

競争社会は常に壊れて再構成されて、まあ、忙しい社会だ。

新しい資本主義は、正しい競争社会を実現する資本主義。

既得権を一掃するものでなければいけないが、チャレンジを阻害する規制撤廃も要件となるだろうが、そのリーダーシップを取れる奴がいるだろうか。

河野太郎。唐突だけで、彼にはチャンスがありそうだ。だから官僚は彼をつぶしてしまった。

還流ビジネスに勤しむ政治家。公務員、既得権業者を一掃する力量は誰にあるか。

既に保身的な側面が目立ち始めた岸田文雄には全く期待できない。

岸田に阿る連中がまとめる新しい資本主義は、恐らく何も中身が無いという意味で新しいだけのものだろう。

安倍晋三は最初は気概を見せたが、結局無能だった。不始末から逃げることで総理の椅子に座るのが目的になってしまった。菅義偉は論外。たなぼた総理で餡子で口の周りを汚して消えて行った。

成長を抑制する要因は取っ払う。

独占、寡占は当然排除。

成長インフラとしての行政サービスの健全化。阻害要因になっている現状からの脱却。

新しいキーワード~価値概念が必要だな。

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