COVID-19, 半年経過して尚深いPCR検査の闇



COVID-19, 半年経過して尚深いPCR検査の闇


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2019年12月の中国からの報道を受けて、1月2月ごろからは連日新型コロナウイルスの話題で持ち切り。当初からPCR検査の必要性が多くの識者から提言されていたが、半年経過する今になって不透明と言うか闇に近い状況から抜け出せていない。

色々な理由を付けて説明しているが、世界のびりから2番目に少ない検査しかできない日本の実績を見れば、どんな理由を聞いても誰も納得できるものか 。

利権問題とか、専門家とされる先人の怠惰とか、厚生労働省の官僚の力不足とか、人手不足とか、医療衛生用具の不足とか、はたまた、ベッドの数が足りない、人工呼吸器が足りない、その何を聞いたところで、日本は世界の最期から2番目なの?。

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安倍晋三の国会答弁を聞いてみようか。彼には、問題が見えない。聞こえない。問題がないことにしている。 自分が知らないと言えば、問題は消える。長年の忖度政治の結果、そう思い込んでいるようだ。安倍晋三が問題でないと言えば何も買えないのが忖度政治忖度行政。不都合は詭弁でやり過ごす。

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もう一つ考えられるのは、意図的に不透明にして、総合判断と言うご都合判断で、やっていることは高齢者減らしかも知れない。隠された意図だとしたらPCR検査の放置は十分同期のあることだ。




https://toyokeizai.net/articles/-/347451

PCR検査「全然受けられない人」を続出させる闇

クラスター対策への拘泥が現場を疲弊させる

風間 直樹 : 東洋経済 調査報道部長 / 辻 麻梨子 : 東洋経済 記者
2020/04/29 5:00

PCR検査の抑制の方針は世界的には例外だ(撮影:梅谷 秀司)

37.5℃以上の発熱が4日以上続くなど、新型コロナウイルス感染の疑いがある症状が生じていても、感染の有無を調べる「PCR検査」を受けさせてもらえないという声が、患者や現場の医師たちから上がっている。

「これまで何人も、感染の疑いがある患者を検査してもらおうと保健所に相談したが、1人も受けられていない。知り合いの診療所も『全滅』だ」

東京都内東部のある区の診療所の医師はそう憤る。

『週刊東洋経済』4月27日発売号(5月2日-9日合併号)は、全48ページの「コロナ医療崩壊」特集を掲載。新型コロナの感染拡大により困難に見舞われている、国内外の医療現場の最前線を追っている。
患者全員、コロナ感染者に見える

検査を受けるには、保健所の運営する「帰国者・接触者相談センター」に、患者本人またはかかりつけ医が相談するのが原則だ。相談センターが必要と判断したら、検査を行う「帰国者・接触者外来」を紹介してくれる流れとなる。だが、前出の医師によれば、「X線検査で肺炎の症状が見られる患者でも検査してもらえなかった」という。

新型コロナ感染者の8割が無症状か軽症とされる。ただ、急激に重症化して亡くなるようなケースも報じられる中、疑わしい症状があれば、不安を覚え検査を強く望む人も出てくるだろう。ある区の幹部は、「このままセンターに相談してもらちが明かないと、検査を求めて地元の診療所を次々と回る人が出てくる」と懸念する。

そうした「検査難民」がやってくる事態に、医療機関は戦々恐々としている。自らの医療機関で院内感染が起きかねないからだ。「(感染症指定医療機関と違って)一般の病院や診療所は感染症対策が取られているわけではないので、スタッフの不安は大きい。実際、仲間の医師から『病院事務職が次々と辞め、自分も患者全員がコロナ感染者に見える』と聞いた」と別の医師は話す。

医療現場や患者を疑心暗鬼に陥れているPCR抑制に対し、安倍晋三首相は2月末の時点で「すべての患者が検査を受けられる十分な検査能力を確保する」と発言。3月上旬にはPCR検査が保険適用となり、保健所を通さず医師の判断で検査を実施することも可能となった。

→次ページ低水準続いた検査数

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PCR検査「全然受けられない人」を続出させる闇

クラスター対策への拘泥が現場を疲弊させる

風間 直樹 : 東洋経済 調査報道部長 / 辻 麻梨子 : 東洋経済 記者
2020/04/29 5:00

だが、3月中は保険適用後も1日の検査数はほぼ1000件から2000件の間で横ばいを続けた。目に見えて増え始めたのはようやく4月に入ってからのことだ。厚生労働省によれば、4月下旬時点で、1日当たりの検査能力は1.5万件超とされるが、実際の検査数は多い日でもおおよそ8000件台と半分程度にとどまっている。
『週刊東洋経済』4月27日発売号の特集は「コロナ医療崩壊」です。(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら)

首相指示から2カ月近く経っても、医師が必要と判断するすべての患者が検査を受けられるには程遠い現実の背景にあるのが、検査を受けるまでの流れにある相談センターと接触者外来の双方に生じている目詰まりだ。

相談センターの多くは保健所が運営しているが、新型コロナ関連の多くの業務を最前線で担っており、目下殺到する電話相談に対応するには、圧倒的に人手が足りていない。

検査を担う接触者外来の悩みも深い。同外来を担う医師によれば、「新型コロナの感染者は発熱外来に来る患者の一部だが、一見しただけではわからないので、つねに重装備で感染対策をしながら診察しなければならない」という。

こうした現場の窮状を受け、医師会や自治体が動き出した。東京都医師会は4月半ば、自治体と連携し、所属の医師らが運営するPCR検査所を設置すると発表した。各地の自治体では、車に乗ったままPCR検査を受けられる「ドライブスルー方式」の導入が検討されている。
厚労省も現場の動きを追認する格好

ところがこうした動きに学会は異を唱えてきた。「軽症例には基本的にPCR検査を推奨しない」。4月、日本感染症学会、日本環境感染学会が連名で発表した、新型コロナに対する「臨床対応の考え方」にはそう記されている。

厚労省も医師会運営の検査所やドライブスルー方式を認める事務連絡こそ出しているが、現場の動きを追認する格好であり、検査拡充の旗振り役にはなってない。

→次ページ検査数が増えると感染者数が膨大に上る?

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PCR検査「全然受けられない人」を続出させる闇

クラスター対策への拘泥が現場を疲弊させる

風間 直樹 : 東洋経済 調査報道部長 / 辻 麻梨子 : 東洋経済 記者
2020/04/29 5:00


それはなぜか。「検査数が増えると感染者が膨大な数に上ることがわかり、政府がこれまで対策の中核に据えてきた『クラスター対策』『積極的疫学調査』の意義が問われるのを恐れているのではないか」。医療施策に詳しい大学教授の医師は読み解く。
PCR検査には一定の経験が必要だ(撮影:梅谷 秀司)

政府が対策の柱とする積極的疫学調査とは、感染者が見つかるとその行動を調査して、濃厚接触者を検査していくというものだ。この調査によってクラスター(感染者集団)を見つけ出す。

この作業を現場で担っているのが、全国各地の保健所だ。手薄な陣容の中、相談センターの運営や、接触者外来からの検体回収などPCR検査の要の業務を行いつつ、「まるで昭和の刑事のような仕事」(先の医師)であるこうした調査まで担えば、パンクするのはむしろ当然だ。しかも感染者が行動歴を明かさねばそれまでだ。
クラスター対策は「竹やり」

政府は今も感染経路の追跡調査を重視する戦略を維持している。だがこの日本独自の戦略に世界が向ける目は厳しい。WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は「検査に次ぐ検査で、疑わしいケースはすべて検査してほしい」と各国に訴え、在日米国大使館は「広範な検査をしないという日本政府の決定は、感染率を正確に評価することを難しくしている」と日本政府への不信を明確に表している。

実際、4月20日時点の人口100万人当たりの検査数は、2万件を超えるドイツ、1.1万件のアメリカに対し、日本は約900件と桁違いに少ない。「日本のクラスター対策は竹やりで戦っているのと同じ。人海戦術で追うのは限界だ。PCR検査の拡充と感染者の隔離の徹底が必要だ」。WHO事務局長上級顧問を務める渋谷健司氏は語る。

これ以上の医療崩壊を食い止めるために、クラスター追跡重視の方針は、再検討する時期に来ている。

『週刊東洋経済』5月2日・5月9日合併号(4月27日発売)の特集は「コロナ医療崩壊」です。

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